アクチュアリーとは、保険、年金、金融などをはじめとした幅広い分野において、数理業務のプロフェッショナルとして活躍する専門家のことを言います。具体的には生命保険事業や損害保険事業などの保険関係、共済事業、企業の資金運用などに関わることになります。アクチュアリーを名乗るためには、(社)日本アクチュアリー会の資格試験を受験して、全科目合格点を取得することが必須です。またプロフェッショナリズム研修の受講も必要です。アクチュアリー資格試験は、基礎科目と専門科目全12科目の合格が必要で、すべての試験に合格するためには、最低でも2年の年月が必要となります。アクチュアリーとして即戦力で働くことが前提となっている資格ですので、高レベルな実力が要求されることになります。保険経理人や、年金数理人などを希望するのであれば、このアクチュアリー資格取得は必須となります。
アクチュアリーの受験資格
■第一次試験
※学校教育法による大学(短期大学を含む)を卒業した者及び下記の要件を満たす者。
①大学3年生以上の者(4年制大学において、休学期間を除き2年以上在学し、
かつ62単位以上の単位を修得した者)
②高等専門学校卒業者
③学士資格を有しない大学院生
④外国の大学を卒業した者、または、外国において上記①~③に相当する学校教
育における課程を修了した者
⑤生保数理、損保数理、年金数理等の日本アクチュアリー会資格試験の受験科目に
関連する知識を必要とする、保険・年金などの業務に3年以上携わった者
■第二次試験
第1次試験の全科目(5科目)に合格した日本アクチュアリー会の準会員
アクチュアリーの試験内容 試験科目
■第一次試験(基礎科目)
〇数学〇
・確立…事象と確率、確率変数、確率分布、確率密度関数、分布関数、確率変数の平均値、分散
、変数変換と和の分布、 積率と積率母関数、確率母関数、特性関数、大数の法則と中心極限定理
・統計…データのまとめ方、統計的推定、区間推定、統計的検定、標本分布論と標本調査 他
・モデリング…回帰分析、時系列解析、確立過程、シミュレーション、線形計画法
〇生保数理〇
利息の計算、生命表および生命関数、脱退残存表、純保険料、責任準備金(純保険料式)、計算基礎の変更、営業保険料 他
※基礎科目は上記の他、損保数理、年金数理、家計・経済・投資理論の全5科目。
■第二次試験(専門科目)
〇生保コース〇
生保Ⅰ生保商品の実務、生保Ⅱ生保会計・決算
〇損保コース〇
損保Ⅰ損保商品の実務、損保Ⅱ損保会計・決算・資産運用
〇年金コース〇
年金Ⅰ適格退職年金制度、確定給付企業年制度および確定拠出年金制度ならびに年金関係税務・会計
年金Ⅱ公的年金制度および厚生年金基金制度
申込み期間
9月上旬まで
試験日
12月
受験地
東京、大阪
受験料
■1科目:7,000円※受験者により、価格設定が異なるため詳細は実施団体に問い合わせのこと
合格発表日
2月中旬に通知、および日本アクチュアリー会ホームページに受験番号を掲示
合格率
実施団体に問い合わせのこと
問い合わせ先
社団法人日本アクチュアリー会
〒104-6002
東京都中央区晴海1-8-10
晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーX 2階
TEL:03-5548-6033
FAX:03-5548-3233
HP:http://www.actuaries.jp/index.html