産業カウンセラーとは(社)日本産業カウンセラー協会実施の、働く人たちが抱える問題を心理的手法を用いて解決に導く、カウンセリングを行う専門家のことを言います。産業カウンセラーになるためには、同協会実施の産業カウンセラー試験を受験して合格し、産業カウンセラーとして認定されることが必要です。社会におけるさまざまな問題を取り扱うために、幅広い専門知識が必要になりますし、加えてカウンセリングという心理学的手法を用いるため、カウンセラーとしての専門技術を身に付ける必要があります。
産業カウンセラーの受験資格
①4年制大学学部及び大学院研究科において心理学又は心理学隣接諸科学、人間科学、
人間関係学のいずれかの名称を冠する学部又は専攻(課程)の卒業者であって、次号に
定めるA群からG群までの科目において、1科目を2単位以内として10科目以上、2
0単位以上を取得していることを要する。ただし、D群からG群の科目による取得単位
は6単位以内とする。
②科目群は以下のとおりとする。
A群:産業カウンセリング、カウンセリング、臨床心理学、心理療法各論(精神分析・
行動療法など)などの科目群
B群:カウンセリング演習 カウンセリング実習などの科目群
C群:人格心理学、心理アセスメント法などの科目群
D群:キャリア・カウンセリング、キャリア概論などの科目群
E群:産業心理学、産業・組織心理学、グループダイナミックス、人間関係論などの科
目群
F群:労働法令の科目群
G群:精神医学、精神保健、精神衛生、心身医学、ストレス学、職場のメンタルヘルス
などの科目群
③成年に達した者で、協会若しくは協会が他に委託して行う産業カウンセリングの学識及
び技能を修得するための講座又は協会がこれと同等以上の水準にあるものとして指定した
講座を修了した者
産業カウンセラーの試験内容 試験科目
〇学科試験〇
■産業カウンセリングの発展
①産業カウンセリングの源流
②産業カウンセリングの発展
③産業社会における産業カウンセリングの意義
④日本における産業カウンセリングの発展
■産業カウンセラーの役割と活動
①産業カウンセラーの役割
②産業カウンセラーの活動領域
③産業カウンセラーの資格と技能
④産業カウンセラー活動の実際
⑤産業カウンセラーの倫理
■産業組織と人事労務管理
①産業組織心理学
②人事労務管理論
③労働政策・社会政策
■産業カウンセリングに関わる関係法令
①労働基準法と労働契約
②労働安全衛生関係法令
③雇用・能力開発関係法令
④労働組合法と労働協約
⑤精神保健福祉法
■カウンセリングの原理
①カウンセリングの定義
②カウンセリングの特質
③カウンセリングの効用と限界
■カウンセリングの理論
①精神分析理論とカウンセリング
②学習・行動理論とカウンセリング
③自己理論とカウンセリング
他
〇実技試験〇
ロールプレイング、及び口述試験
申込み期間
詳細は9月に発表される
試験日
■学科試験…1月下旬の日曜日
■実技試験…1月下旬の土日
受験地
詳細は9月に発表される
受験料
■学科試験:10,500円
■実技試験:21,000円
合格発表日
詳細は実施団体に問い合わせのこと
合格率
■65%前後
問い合わせ先
社団法人 日本産業カウンセラー協会
〒105-0012
東京都港区芝大門1-1-35 大門佐野ビル3F
TEL 03-3438-4568 / FAX 03-3438-4487
HP:http://www.counselor.or.jp/Default.aspx