家庭裁判所調査官補とは、法務省管轄の国家公務員として、家庭裁判所に配属され、家事部および少年部にて家庭裁判所で取り扱うさまざまな業務を行う人のことです。家庭裁判所調査官補になるためには家庭裁判所著佐官補Ⅰ種試験を受験して合格することが必要です。この試験は国家Ⅰ種程度のレベルであるとされる、難関の試験としても知られています。家庭裁判所調査官補Ⅰ種試験合格後は、最高裁判所に採用され、家庭裁判所調査官補として2年間の研修を積み重ねて行きます。この研修で専門的な知識なを改訂裁判所調査官として必要な、さまざまな実務を学びます。2年間の研修期間を経て、晴れて家庭裁判所調査官として活躍することができるのです。
家庭裁判所調査官補Ⅰ種の受験資格
受験年の4月1日現在で21歳以上30歳未満の者
※以下の者は試験を受けられません。
①日本国籍を有しない者
②国家公務員法38条の規定に該当する者
家庭裁判所調査官補Ⅰ種の試験内容 試験科目
■一次試験
◇教養試験(択一式)…一般知識及び能力についての筆記試験。
◇専門試験(記述式)…専門知能及び能力についての筆記試験。下記4分野の中より1分野選択。
①心理学等…心理学6題、または心理学3題+法律学3題
②社会学等…社会学6題、または社会学3題+法律学3題
③社会福祉学…社会福祉学6題、または社会福祉学3題+法律学3題
④教育学等…教育学6題、または教育学3題+法律学3題
■二次試験
◇教養試験(論文式)…課題に対する識見,判断力及び理解力についての筆記試験
◇専門試験(論文式)…専門的知識及び理論の応用能力について。下記の13科目のうち2科目を選択。
※出題科目※
床心理学,発達心理学,社会心理学,家族社会学,社会病理学,社会福祉援助技術,児童福祉論,老人福祉論,教育方法学,教育心理学,教育社会学,民法,刑法
◇口述試験…個別面接
申込み期間
4月上旬~中旬
試験日
■一次試験:5月中旬
■二次試験(論文):6月上旬~中旬
■二次試験(口述):6月中旬
受験地
東京都 大阪市 名古屋市 広島市 福岡市 那覇市 仙台市 札幌市 高松市
※一次試験と同一の試験地で二次試験を受験するが、口述試験のみ那覇市を除く。
受験料
無料
合格発表日
6月下旬
合格率
■3%前後
問い合わせ先
裁判所ホームページ
http://www.courts.go.jp/