海技士(航海)とは、大型船舶の船長、航海長、航海士になるために必要な海技従事者国家資格のうちの一つのことです。この海技士(航海)国家試験は、国土交通省の管轄で、年に4度実施しています。海技士(航海)は、上位級から1級、2級、3級、4級、5級、6級そして船橋当直3級で構成されています。それぞれの級は大型船舶の種別によって設定されています。海技士(航海)国家試験は、学科試験、口述試験、および身体検査で構成されています。特に身体検査、健康状態が良好であるかどうかは、厳しくチェックされるようです。たとえ現役の船長や航海長、航海士であっても、身体検査をクリアできない場合は、船舶の操縦を行うことはできません。海技士(航海)国家試験の受験にあたっては、年齢制限は特に設定されていませんが(ただし18歳以上)、一定の乗船経験が必須となっています。
海技士(航海)の受験資格
船舶の航行する区域および船舶の大きさの区分などで、各級の受験に必要な乗船履歴が定められている。詳細は船舶職員法施工規則を参照のこと。
海技士(航海)の試験内容 試験科目
■1級~6級まで科目は同じだが、レベルによって試験内容は異なる。
◇学科試験
①計測機器
②船舶知識(動力、設備、構造等)
③気象知識
④緊急時の知識
◇口述試験
◇身体検査…視力、聴力、疾患の有無
■船橋当直3級
◇学科試験
①機器知識
②構造知識
③航法
④気象
⑤法知識
⑥英語
⑦貨物
⑧緊急時の知識
◇口述試験
◇身体検査…視力、聴力、疾患の有無
申込み期間
各試験日の35日前から15日前まで
試験日
4月、7月、10月、2月
受験地
小樽、仙台、新潟、横浜、名古屋、大阪、神戸、広島、高松、福岡、那覇
受験料
■筆記試験:2,400~7,200円
■身体検査:870円
■口述試験:3,000円~7,500円
合格発表日
詳細は実施団体に問い合わせのこと
合格率
■筆記試験:40%前後
■口述試験:90%前後
問い合わせ先
各地方運輸局海上安全環境部船員労働環境・海技資格課 国土交通省
HP:http://www.mlit.go.jp/kokkasiken/kaigisi_.html