航空整備士とは、航空機や航空機の装備品の整備、保守点検などを行う専門家のことです。航空整備士になるためには、国土交通省管轄によって実施される、航空整備士国家試験を受験して、これに合格をすることが必要です。航空整備士の国家試験を受験するためには、専門学校や大学などで専門知識や技術を学んだあと、航空会社に就職し、整備に関わる実際の実務経験を積んでから受験する方法と、全国に3校ある国土交通大臣指定航空従事者養成施設において3年間学んだ後に、国家試験を受験する方法があります。特に指定航空従事者養成施設で学ぶと、その学んだ年数がそのまま実務経験として認められることになるため、最短ルートで航空整備士資格を取得することができます。いずれにしても、航空整備士として活躍するためには、専門知識に基づいた確かな技術が必要です。ささいなミスが大事故につながる航空の世界において、航空整備士の課せられる責任は重大なのです。航空整備士資格は一等、二等の二種類で構成されていて、それぞれの資格によって対応する航空機種が異なります。
航空整備士の受験資格
■一等航空整備士
・20歳以上の者
・飛行機・回転翼・飛行船の場合、技能証明を受けようとする航空機と同等以上のものについて6か月以上の整備の経験を含む、4年以上の航空機の整備の経験を有すること
・整備に係る訓練課程を修了した場合は2年以上の整備の経験があること
■二等航空整備士
・19歳以上の者
・技能証明を受けようとする種類の航空機について6か月以上の経験を含む、3年以上の整備の経験を有すること
・整備に係る訓練課程を修了した場合は1年以上の整備の経験があること
航空整備士の試験内容 試験科目
※一等、二等共通の試験科目は下記の通り。
■学科試験
◇機体(航空力学理論含む)
◇発動機知識
◇電子部品等
◇航空法規(ヒューマン・ファクタ含む)
■実技試験
◇整備基本技術
◇整備・検査知識
◇整備技術
◇点検作業
◇動力装置操作
申込み期間
官報にて詳細が公示される
試験日
3月、8月、11月 ※年3回
受験地
千歳、岩沼、東京、名古屋、大阪、福岡、宮崎、沖縄
受験料
■学科試験(一等、二等):5,600円
■一等実技試験:50,100円
■二等実技試験;45,000円
合格発表日
試験日より数ヵ月後
合格率
■20%前後
問い合わせ先
国土交通省航空局乗員課
TEL:03-5253-8111
HP:http://www.mlit.go.jp/