総合無線通信士とは、あらゆる無線設備を広範囲にわたり扱うことができる、無線通信の専門家のことです。財団法人日本無線協会によって年に2回実施されている総合無線通信士試験に合格する必要があります。レベルは第一級、第二級、第三級の3段階で構成されています。非常に合格率の低い狭き門とも言われる難易度の高い試験として有名です。
総合無線通信士の受験資格
■第一級
現に第二級総合無線通信士の資格を有し、かつ、当該資格により海岸局又は船舶局の無線設備の国際通信のための操作に七年以上従事した経歴を有すること
■第二級
現に第三級総合無線通信士の資格を有し、かつ、当該資格により船舶局の無線設備の国際通信のための操作に七年以上従事した経歴を有すること。
総合無線通信士の試験内容 試験科目
「筆記試験」
■第一級
◇無線工学の基礎
・電気物理
・電気回路
・半導体及び電子管
・電子回路
・電気磁気測定
◇無線工学A
・無線設備(アンテナ系を除く)の理論、構造及び機能
・無線設備のための測定機器の理論、構造及び機能
・無線設備及び無線設備のための測定機器の保守及び運用
◇無線工学B
・空中線系及び電波伝搬(以下「空中線系等」という。)の理論、構造及び機能
・空中線系等のための測定機器の理論、構造及び機能
・空中線系及び空中線系等のための測定機器の保守及び運用
◇法規
・電波法及びこれに基づく命令(船舶安全法、航空法及び電気通信事業法並びにこれらに基づく命令の関係規定を含む。)
・通信憲章、通信条約、無線通信規則、国際電気通信連合憲章に規定する国際電気通信規則並びに海上における人命の安全のための国際条約(附属書の規定を含む。)、船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約)附属書の規定を含む。)及び国際民間航空条約(電波に関する規定に限る。)
◇英語
◇地理
※第二級、第三級に関しては実施団体に問い合わせのこと。
「実技試験」
■第一級
・モールス電信 一分間七十五字の速度の和文、一分間八十字の速度の欧文暗語及び一分間百字の速度の欧文普通語によるそれぞれ約五分間の手送り送信及び音響受信
・直接印刷電信 一分間五十字の速度の欧文普通語による約五分間の手送り送信
・電話 一分間五十字の速度の欧文(運用規則別表第五号の欧文通話表によるもの)による約二分間の送話及び受話
※第二級、第三級に関しては実施団体に問い合わせのこと。
申込み期間
7月初~下旬まで、1月初~下旬まで
試験日
9月中旬、3月中旬
受験地
東京、札幌、仙台、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、熊本、那覇
※第三級のみ横須賀、枕崎でも実施。詳細は実施団体に問い合わせのこと
受験料
■第一級:18,850円
■第二級:16,750円
■第三級:13,150円
合格発表日
詳細は実施団体に問い合わせのこと
合格率
■5%前後
問い合わせ先
(財) 日本無線協会 本部
〒104-0053
東京都中央区晴海3-3-3
TEL:03-3533-6022
HP:http://www.nichimu.or.jp/